8歳で両親を失った親鸞は、「やがて死ぬのになぜ生きるのか」という人生の目的の答えを仏教に求め、わずか9歳で比叡山に入り、修行に励んでいた。10年の仏道修行を経て19歳になった親鸞は、聖徳太子廟からの帰り道、関白・九条兼実の娘、玉日姫に出会う。
以来、女性のことは思ってもならないと教える比叡山での厳しい修行に打ち込むも、玉日姫のことが忘れられない。「煩悩にまみれた私はとても救われない」と絶望し、比叡山を下りた親鸞は、「煩悩あるがままで救われる」と説く人生の師・法然上人に出会い、その教えによって、ついに苦悩の解決の道を知ることに至る。
そして、玉日とも感動の再会を遂げ、共に法然上人の教えを聞くようになった2人は、ますます惹かれ合うようになってゆく。僧侶と関白の娘、決して結ばれないはずの2人を待ち受ける結末とは…。